ノンクラスプデンチャー・AIデンチャーの治療は専門医院へ・大阪大東市・野崎駅前歯科クリニック

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従来型ノンクラスプデンチャーの問題

ノンクラスプデンチャーとは

ノンクラスプデンチャーとは、部分入れ歯のうち、歯を固定する金属製のバネを目立たない素材を用いて作成したものです。 通常の部分入れ歯では、入れ歯自体に歯茎に固定する能力がないため銀色の合金で出来たやバネ(クラスプ)で歯に引っ掛けます。 そのため、目立つ部位にバネがかかると入れ歯をしているのがわかってしまいます。 そこでプラスチック製の歯茎に似せた色の樹脂をバネ(ウィング)として用いて、目立たないように工夫したノンクラスプデンチャーが開発されました。 しかし、ノンクラスプデンチャーは50年近い歴史をもつのにもかかわらず、あまり普及していません。 それにはノンクラスプデンチャー(以下ノンクラスプ)の持ついくつかの欠点があるからです。

材料となる樹脂が脆弱

ほとんどのノンクラスプは半年後ぐらいからは目に見えて劣化が確認できるようになります。だましだまし使っても2、3年持てばよいほうです。 これは材料となる樹脂が口腔内の厳しい環境に耐えられないためです。

 

機械的な脆弱さ

ノンクラスプの材料にはいくつか種類があります。 指で曲げられるやわらかい系統のもの(微結晶性ポリアミド)や、やや硬い系統のもの(ポリカーボネート系)があります。

歯科医院で指で曲げているポスターが貼ってあれば、微結晶系ポリアミドを用いた入れ歯です。

商品名としては、バルプラスト、ルシトーン、フレキサイト、スマイルデンチャーなど。 やわらかいので壊れることはめったにありませんが、樹脂の劣化が早く、変形しやすく、精度が相当に悪いという欠点を持ちます。 やわらかいので痛くないかと思いきや、変形が原因で痛みが出てきます。 そもそもやわらかくて変形しながら沈むので、まともに食事が出来る代物とはいえません。 歯科医院によっては外出用にのみ使用するよう作成し、食事には金属バネの入れ歯を別に作成するところもあります。 厚みがあるためしゃべりにくく、異物感があります。

ポリカーボネート系はやや硬い素材で、修理が少しだけ可能という特徴があります。

精度は微結晶性のものよりはマシです。 商品名としてはジェットカーボ、ナイスデンチャー、エステショット、エステデンチャーなど。 強度的弱いため、強くかむとひびがはいるなどの欠点があります。 しかしながら劣化によりだんだんバネがゆるみ、入れ歯の装着感がゆるくなりはじめ、ガバガバになって落ちるようになります。 そもそも硬いとはいっても十分な機械的な強度は持ち合わせていません。最終的には細かい亀裂が入り始め、最後はバネ部分が割れてしまいます。 小さな凹み等なら修理ができても、バネの修理は不可能です。

化学的な脆弱さ

ノンクラスプに用いられる樹脂は科学的に極めて脆弱なものが多いです。 劣化とは、表面が変色しつやがなくなり、ボロボロ表面が崩れたり、黒いかさぶたのようにぶつぶつが付着したりするような変性がおこります。 また、白く変色し装着時に簡単に割れたり、つめで引っかいたら削れてくるなど見ためにも汚くなってきます。 お手入れも、熱いお湯は変形するのでダメ、飲み薬によっては変性する、通常の入れ歯洗浄剤では変性するので専用のものが必要など制約が多いです。 手入れの煩雑さに加え、そもそも殺菌消毒が難しく、その表面性状も悪いため非常に不潔で、義歯カンジダと呼ばれるカビの増殖を招きやすい欠点があります。

劣化・破損した従来型ノンクラスプデンチャー

修理・調整が出来ない、難しい

ノンクラスプ、特にやわらかい系統のものは修理は非常に困難です。 変形や大きな破折は基本的に再作成が必要となります。 ポリカーボネート系のみ、リベース(歯茎が会わなくなった時の裏地のはりかえ)が可能です。 また、緩んできても一般の入れ歯のように締め付けを調整することは出来ません。

色があわせられない

ノンクラスプに用いる樹脂の色は決まっています。 しかしながら、歯茎の色は白っぽかったり、赤黒かったりと千差万別です。 歯茎の色によっては入れ歯が入っているのが丸わかりです。 あくまで、歯茎みたいな色の入れ歯にすぎません。

入れ歯・透明や白いなバネ

多くが中国などの外国製

上に上げたいくつかの商品名のノンクラスプのうちの多くは、国内の薬事法で認可されていない材料の入れ歯です。そのため、日本国内で生産できないためです。 現在、中国製の技工物が問題になっています。認可を受けていない材料を使用したり、毒性のある金属を混ぜることで作成を容易にしているためです。 恐ろしいことに、つくられた技工物は医療用でなく、あたりまえのように雑貨として検疫を通過しているのです。医療費を抑えたい厚生労働省は、これを黙認する姿勢をとっています。 最近ホームページなどで見かける、一床10万をきるような激安ノンクラスプのほとんどはこのような中国製です。 一見日本の技工所に出してるようですが、日本の技工所が中国の孫請技工所にだしているだけの話です。そもそも日本で製造が認められていないのに日本製もありません。

十分な技量・知識を持った歯科医師が少ない

ノンクラスプに関してはエビデンス(治療の根拠)に基づく系統だった治療法が整理されていません。技工所の営業からこんな風にやってくださいといわれるままに作成する歯科医師がほとんどです。 そのため、日本補綴歯科学会が科学的な検証を求める旨の見解を発表している状態です。 多くのノンクラスプは支持構造(力を受ける構造)を外見上の理由から割愛し、ほとんどを義歯床に依存しています。 この入れ歯の設計上の原理原則を無視した構造のため、歯茎の骨の異常吸収、隣接する歯の移動という重大な障害をひきおこします。 骨は何十年も使う大切なものにもかかわらず、その危険性を理解している歯科医師が少ないのです。 ノンクラスプデンチャーといえど、入れ歯の原理からは外れることはありません。 必要な構造設計、製作上必要な手技、口腔全体を考えた調整など、要求される技術や知識はむしろ通常の入れ歯よりはるかに難しいのです。 ノンクラスプで十分に審美性を保ちつつ、十分にかめる物を作成するのは技量を持った歯科医師にしかできません。

格安ノンクラスプに注意

最近、10万をきるような安さを売りにした激安ノンクラスプを広告・ホームページ等でよく見かけます。 ノンクラスプは自費(自由)診療です。ノンクラスプが安価で提供できれば患者にとってはうれしいことなのですが、安いものには安いなりの理由があります。 認可されていない材料で作成する。国内の認可を受けていない材料を用いて中国で作成する。そのため安全性が保障されていません。 十分な技量を持っていない歯科医が作成する。ただつくって入れるだけであれば、正直研修医でも出来ます。きちんと機能するものは適切な手順を踏んで作成する必要があります。 そもそも、国内の薬事法で認可された材料を用い、使用する消耗品や材料、国内の高度な技工所で作成すれば、それだけで激安ノンクラスプの金額をこえてしまうのです。 日本人は歯科治療において、治療内容より金額を重視する傾向が強い気がします。しかしながら歯科治療はご自身の健康のために行う医療行為です、安かろう悪かろうでは困ります。 そのような理由で当院では安さを追求せず、より機能的審美的なノンクラスプを安全に提供できるよう努力しています。

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